食品安全

HACCP (危害要因分析・必須管理点方式)

HACCPは、Hazard Analysis and Critical Control Point(危害要因分析に基づく必須管理点)の略称で、世界中の食品工場で広く取り入れられている、食品安全を確実に確保するための工程管理手法です。

従来、最終製品の抜取り検査等で安全性の確認をおこなってきましたが、製造した製品のすべてが安全であることを保証するために原料の受入から製造、出荷までのすべての工程において、どのような危害要因が潜んでいるかを洗い出し、その危害要因を除去又は減少させるための重要管理工程(CCP)を決定し、管理する手法です。この手法は国連の国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機構(WHO)の合同機関である食品規格(Codex)委員会が発表し、多くの国々で採用されているシステムです。                        

日本では、1996年5月に食品衛生法の一部が改正され、総合衛生管理製造過程の承認制度が創設され、1996年5月から施行されています。この承認制度の対象品目は、乳・乳製品、食肉製品、容器包装詰加圧加熱殺菌食品、魚肉練り製品、清涼飲料水のみとなっており、これら以外の製品でHACCPの承認(認証)を取得する場合は、民間の審査機関や自治体の承認(認証)制度を利用する必要があります。                        

現在、農林水産省補助事業としてHACCPの普及促進事業が進められており、今後HACCP導入企業の増加が期待されれています。

HACCP 導入 / 認証取得コンサルティング

HACCP専門家の証である「国際HACCP同盟認定 HACCPリードインストラクター」の資格を有した経験豊富なコンサタントが貴社のHACCP導入をご支援いたします。

フェーズ

HACCP 導入 / 認証取得コンサルティング
フェーズ1
システムの導入準備
  • 前提条件プログラムの導入
  • HACCPチームの編成
  • 食品の説明・記述
  • 製造工程一覧図(フローダイアグラム)の作成及び現場確認
  • 経営者、経営幹部、従業員向け
  • HACCP12手順7原則の解説
フェーズ2
システムの構築・導入
  • 危害要因の分析
  • 必須管理点(CCP)の決定
  • 許容限界(CL)の確立
  • CCPモニタリング方法の確立
  • 是正措置方法の決定
  • 検証方法の手段の確立
  • 文書・記録の管理方法の確立
フェーズ3
システムの定着・継続的改善
  • 従業員向け教育訓練
  • 内部検証の実施
  • サプライヤー監査の実施
  • HACCPシステム全体の見直し及び改善

HACCP12手順7原則

HACCP12手順7原則は以下の通りです。

  1. HACCPチームの編成
  2. 原材料及び最終製品製品の特徴を明確化
  3. 製品の喫食方法及び対象消費者の明確化
  4. フローダイアグラム(製造工程一覧図)及び製造施設見取り図の作成
  5. フローダイアグラム(製造工程一覧図)及び製造施設見取り図を現場で確認
  6. ハザード分析(HA) ※原則1
  7. 必須管理点(CCP)の決定 ※原則2
  8. 許容限界(CL)の確立 ※原則3
  9. 必須管理点(CCP)に対するモニタリング方法の確立 ※原則4
  10. 是正措置の確立 ※原則5
  11. 検証方法の確立 ※原則6
  12. 文書及び記録の管理 ※原則7

HACCP導入のメリット

HACCP手法を導入することで、消費者に安全で安心な製品をお届けする管理体制(仕組み)が整備できます。また、将来ISO22000認証をお考えの組織はHACCPシステムを基礎に比較的短期間で食品安全マネジメントシステムの構築が可能となります。

その他、HACCP手法の導入の結果、以下のようなメリットがあります。

  • 製品に潜在する危害要因の明確化
  • 衛生管理レベルの向上
  • 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の定着
  • 品質保証体制の強化
  • 従業員の意識・力量の向上
  • 取引先、消費者からの信頼の向上 等

関連リンク

ISO22000 / FSSC22000 / HACCP / 食品防御(フードディフェンス) / 食品偽装
ISO22000 食品安全マネジメントシステム
HACCP (危害要因分析・必須管理点方式)
FSSC22000 食品安全マネジメントシステム